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2020ドイツ生活ばなし7、人生初めて会社で泣いた日

タイトルびっくり、そう、泣いちゃったんです。今の会社ではなく、3月に辞めた前の会社での話。

 

仕事できないがプライドは高い中坊な同僚とチャットでケンカ

彼については、未だにどう表現したら良いのかわからないし、どう応対すべきだったのか全くわからない。ひとつ言えることは、この先、こういう人に出会うこともそうそうないだろうな、ということと、人生で初めて「仮に川でおぼれてても絶対助けない」という人に出会ったなぁ、という気持ちを持ったこと。やれやれ、私が仏になるにはまだまだ輪廻転生が必要みたいだ。

 

まず背景として、彼の人となり…は本質はわからないので、私から見た状況と彼の行動を書いてみよう。

彼のポジションは社内IT。私と同じポジション。社内ユーザを助けるのは彼の仕事のひとつです。んが、そんな簡単な人ではありません。ユーザから来た問い合わせにはピンポンメッセージを繰り返して重い腰を上げない、そもそも電話に出ない、外部からの電話も出ない、トラブルは5分で諦める。オペレーターレベルの仕事しかやらないので考えることは全て丸投げ、なのにマニュアル作っても読まないし理解しようとしない、抜け漏れが多く困った社内ユーザは私にやってくる、忙しいといいつつfacebookやプライベートのメールばかり見ていて、毎日何回かFワード(ドイツ語だとSワード)を言う、できないことは「知らない、教えてもらってない、俺のせいじゃない!」と逆ギレする。キレるときは声を荒げます。ちなみに、40代半ばの男性です。

彼がやらなかった過去の仕事は全て私に来た。彼が数年放置しているプロジェクトが来たこともあったな。あげくの果に私のプロジェクト(*)をクソだ、こんなん意味がないとも言った。

こんな人なので、さすがに私だけではどうにもならない。どうしたもんかと思いつつ、むしろ上司や会社に対して「なんでここまでクビにせず放置してたん」と思ったよね。上司はイギリス人だしとりあえず場所は離れている。ドイツ側からなんとかしろと言われても、手がつけられないほどこじらせ中坊な頭脳と性格の彼をどうするかなんてあきらめていたんでしょう。私が入社した時点で彼はその会社で7年ほど働いていました。これでクビにならないドイツ社会ほんとすごい!!!

周りのいろんな人に聞いてみたときの答えも、他の部署の同僚達も、皆「きっつー」「あんた大変よね…」でしたわ。そりゃそうだろう…。

(*)Googleのサービスを導入しようとする仕事だったのですが、彼は典型的なGoogle嫌いなドイツ人なので、とにかくGoogleはクソだ、とよく言ってました。Facebookはいいのか?とつっこみたくなったアナタは、ドイツ人のことを少しよく知っていますね。

 

1回「わーここまで性根腐ってるんだ」と引いたことがあります。イギリスの同僚が彼に仕事を振ったときのこと。ただタブレットのセットアップとアプリを1つ設定するだけ。イギリス同僚は彼にアプリの設定に関するYoutubeの動画リンクを送りました。

それに対する彼の回答「俺がYoutube動画を見るために会社のデスクに座ってるとでも?」

えっ…Youtube動画は遊びじゃなくてアナタのタスクのマニュアルなんだけど…。いまどきYoutube=遊びで見るサイトなんて認識なのだろうか。私より彼との付き合いが長いイギリス同僚もさすがに呆れて、私に「ちょっと聞いてくれよ、信じられない、、」とチャットしてきました。facebookとプライベートメールするために座ってるやんけ?とマジで突っ込みたくなったわ。結局イギリス同僚はテキストで簡易how toマニュアルを作ってました。それでも上手く行かないので彼はもう投げやりな態度(機嫌が悪いとタイピング強くなるからすぐわかる)、イギリス同僚は3時間ほどサポートしてましたよ。哀れなイギリス同僚…。彼に仕事してもらうために他の数人の工数が倍かかるなんて意味がわからない。似たようなことはたくさんあり、そういうのが起こる度にわたしゃ心の中ででかいため息をついてましたわ。

彼は、何にも責任を取りたくないのと、失敗することと、そして失敗したときに責められるのが怖いのでしょうかね。とにかくギャーとキレるか適当にそれっぽいこと言って逃げるのが処世術のようでした。いやほんとなんでクビに(略)

 

とりあえず、入社後1ヶ月の私はここまで知らなかったにせよ多少の片鱗は掴めていた。「この人私よりスキルも低いし仕事できないしやる気もないな、相談しても無駄だから1人で仕事しよ」と決めた。決めないとやってられないのでね。彼の重い腰を上げてもらうに時間を無駄にしたくないし、上げてもらったところでまともな助っ人になるわけでもない。実際はこんな短い文章で書けるほどサッパリとした決断ではなく、当時は転職する気がなかったので「コイツとあと何年働くのだろう?はぁぁ」と暗い気持ちが大きかった。

逆に、彼にとっては私なんて邪魔で仕方ないでしょうね。それか勝手に働いてくれる便利なやつ?私は普通に仕事してるだけなんだがね。都度都度その嫌そうな態度を示していました。

そういえば仕事のいいとこ取りされたこともあったな。彼は多少は片付けはするけどモノを全く捨てない人だったので、積んだままで場所を取ってる古い雑誌とかいらない機械とか捨ててサーバルーム内にスペース作ったのは私。ラボも倉庫もサーバルームも、片付けて物理的な事故が起きないように!と上からパトロールが来たときのこと。彼は動かないので私が片付けて1箇所に集めておいて、他のチームがいろいろ捨てるからそれに便乗させてもらって捨てようと思ってたら、彼が最後の捨てるとこだけ働いて「廃棄終わったよ、スペースできたぜ」と上に報告してたな。いやーどんだけ天晴なん。

 

 

そんなこんなで私はもうイヤだ!と転職を決め、ちょうど良いタイミングで良いポジションがあってありがたく内定受領。あと3か月さっさと終わらないかな、という気持ちで3月後半、皆のホームオフィスの準備でバタバタしていた頃でした。ある小さなことがきっかけで部署のグループチャットで言い合いになり、彼がキレてこんなことを私に書きました。俺のほうがよく知ってる、お前は何も知らないくせに、勝手に好きなことして皆に気に入られるんだな、この小娘。(若干細かいところは違うだろうけどだいたいこんな内容。最後はlittle ladyって書かれたのでニュアンス的に小娘でいいかな。)私は即スクリーンショットを取り、人生で初めて怒りに震えながら人事へメールを送信。私も人事マネージャーもオフィスにいた日だったで、その場で人事マネージャーの元へ行き「これはアウトだ」というconfirmationをもらいました。自分のマネージャーにもアウトだね、と言われたのでハイ確定。そして「彼がいる限りこの会社にはいたくない、彼のチャットも顔も声も何も接触したくない」という私の願いは受け入れられ、退職を1ヶ月早めてもらうことになりました。

人事マネージャー曰く、「これは人事マターなので君には詳しく言えないが、ちゃんと対処するから。」ということでした。

ちなみに軽く補足すると、同僚が言う「俺のほうが知っている」とは「Crisisは俺のほうが詳しい」という意味でした。彼はドイツ軍の補助兵?とでも言うのか、いざというときの予備兵に登録しています。なのでたまに研修に行ってましたし、コロナCrisisが始まった3月も軍が市民向けに行う緊急タスクや配備で人員が必要な場合は呼ばれるかもしれない、と言ってました。彼が言うCrisisって、具体的にどういうCrisisを思っていたのかわかりませんが、軍事オタクだし、そっちに気が行ってたのかしら。ホームオフィスが次第に始まりコロナの第一派で欧州各国てんやわんやしていた頃、彼は部署のグループチャットに毎日「ドイツでは今日までで何人亡くなった、今日はメルケル首相がスピーチをする」というのを送っていた。邪魔やねん…ユーザからのチャットとか大事な上司からの連絡にゴミを載せるな…。っていうか我々の社内ITチームって、半分イギリス人だから↑のドイツ情報いらんし。

改めて書くとすごい人と環境だったなぁ。それ以外特に会社に文句ないし他部署の人達とは楽しく働けたから、彼さえいなきゃすぐ戻るのに。いやはやこういうこともあるもんだ。

 

 

それでも、おそらく彼はまだあの会社で働いていると思います。田舎で新しい人が採用しにくいだろうから。そんな甘い汁を吸っている彼が、今後どうなろうが知ったこっちゃありません。

 

 

私の態度も悪かったです。大人になって、適当にあしらえばよかった。どうせあと1ヶ月ちょっとで辞めるところだったんだから。でも、1年半のストレス、溜まってた鬱憤がそのチャットで点火してしまったんだろうな。むかついて収まりきらず、人事MGRと話してるときに人生初・オフィスで泣いちゃった。皆ホームオフィス開始してたから、オフィスには数人のMGRしかいなかったのは幸いだった。

なんか悔しかったんですよね。なんでこんなヤツに振り回されたり気遣わなアカンねん、俺の方が働いて会社に貢献してんだぞ、と。ヤツはのうのうと何もせずともやりたくない仕事は放棄して甘い汁吸ってて給料もらって、さらに人の仕事にまでケチつけて、彼がやらない仕事までカバーして、なんじゃそりゃ、私だって辞めたくて辞めるわけじゃないわ、と。そしてその状況を改善しない会社とMGR陣がいて、全ての悪循環を受け止めるのは自分。。。いやー辛かった。辛かったんだな、自分。おつかれ!

 

そんな流れなもんだから、同僚よりもよく手伝ってくれてた他チームのメンバーに最後のあいさつするとき、一番私の状況をわかってた人たちだったしグチ聞いてもらったり、彼らのお陰で仕事が進んだこともあるから「いろいろと手伝ってくれてあ”り”が”と”う”(´;ω;`)ウッ…」ってちょっと涙ながらに言ってしまった。

 

人事MGR(ちなみにドイツ人)は泣いている私を広いオフィスから隔離し、こんなこと言いました。「僕も初日に思ったよ、なんなんだこの人は?って。君が辞めて新しい人が来ても同じ問題が起こるだろう、なんとかしないとね。」「僕もいくつかの会社で働いたけど、彼よりひどいケースもあったよ。会社のお金盗んだり、パワハラもセクハラも。もちろん彼のケースもひどいよ。」ドイツの会社も、いろいろあるらしい。。

 

 

あー書いてなんかスッキリした。さすがに日本人同僚には言えないし(実はこのブログの存在ばれてるけど)。でも皆、なんで私が1か月早く去ったのか疑問に思ってて察しはついてるだろうから、ま、いっか。

 

 

 

 

 

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さて、このような同僚たちにもう一度会ったらどうするか?①私の方が在籍期間が長い場合、上司にヤバイ旨を言う②それがダメならさっさと自分が辞める。③もしくは部署変えチーム変えなどで関わる距離を遠くしてもらう。

 

これに尽きます。面倒な同僚にストレスをくらう必要はないし、そんな人材を抱えていては会社に悪いだけ。辞職が難しい場合は少しでも関わらないように遠ざけてもらう。

それともうひとつ、人のことを気にしないこと。「アイツはこれができない仕事しない」とかって、その人のことをつい見ちゃうんですよね。しかしねぇ、これ、彼が仕事しなくて私にやってくるんだから「なんでやねん」ってなりますよ。なかなか難しい。その場合はボーナスなり給与交渉なりでなんとかしてもらうしかない。それも厳しいならさっさと次を探して辞める。

 

とりあえず、今は幸い無期限許可もあるし貯金もあるから、次の仕事が決まらなくても、さっさと辞めていいと思う。そう実現することができる環境を構築したんだから、辞めてちょっと遊んでスッキリして新しい仕事を探せばいいや、ってのが今の気持ち。

車のローンがあるからあまり長くは休めないけど(笑)

 

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