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Arbeitszeugnis(Reference)が半年後にやっと来た話

前職に関するネガティブネタです。前職は日系企業なのであまりばれないように書くつもりですが、あぶなくなったら消すかな。こういう会社もあるってことで参考例として書いてます。誰が読んでるか知らないけど、「ドイツ 転職 就職 海外就職 日系企業」とかで検索してる人向け記事ですね。

 

さて転職して半年が経ち、試用期間が終わり正式採用となりました。人事が面談を設定し「正社員採用します、おめでとう」とちゃんと言われ、その際に昇給も伝えられ、紙をもらいました。

正直、こういう正式な人事プロセスがあるまともな会社なんだな、と安心した。ちゃんと人事&採用プロセスがあり、半年ごとの目標設定や人事評価もシステムで管理され、試用期間中には1度人事との面談で仕事は問題がないか聞かれ、会社が拠出する年金システムもある。以前はこういうシステムはなかったらしいが、今このプロセスがあるというのは、彼らには会社として改善する意志があるということだ。

 

前職ではこういうのがあまりなく、入社初日には何時に誰宛に行けばいいのか全く情報もらえず前日に自分から電話したし、試用期間が終わる頃、上司からも人事からも何も言われないので不安だったのを覚えてる。しかも当時リモートだったので尚更不安。最終的に言われたっけ?でもとにかく自分から聞かないと何も情報が出てこない会社だった。むしろ社員が聞いて初めて上が考え始め、そのプロセスが進んでるのかどうか不明でしょっちゅう確認しないといけなかった。普通は人事処理なんてたいがいどこも一緒ななんだから既にプロセスが整っており、社員がトリガーをひけばプロセスを進めるだけで済むと思うんだけど。めちゃ悪い会社みたいなこと書いてるけど一応ボーナスと年次の新給与額が書かれた紙をもらってはいたのでお金に関する最低限の人事処理はなされていた。

 

前職で辞める際に一番困ったのはArbeitszeugnis。これは英語圏で言うReference。ドイツ企業だと退職してどのくらい待てば貰えるのかわからないのだが、試用期間の初期の頃に転職先に提出する、というのがだいたいな転職における一般ルールなはず。実は同じ月に入社した中国人がいたのですが彼は転職活動中に面接受けてた他の企業から採用通知を遅れてもらいなんと1ヶ月ちょいで退職。それでも私の今の会社はちゃんと彼にArbeitszeugnisを出しました。

で、私の前職の会社はというと、3月の最終週にやっと送ってきました。えぇ、試用期間も終わりって頃。退職前に人事によろしくねって依頼し、その後も何度か督促し、最後は社長にメールを送り、やっと出てきた。まぁ実際に書くのは人事ではなく上司なので上司がダメとも言えるし、お尻を叩かないと出てこない人事も人事、社長が絡むとやっと事が進むという始末。(他にも本気でダメダメエピソードがあるけどそれは置いておく)

今の会社はArbeitszeugnis不要と言われたのでよかったのだが、私の前に辞めた人に聞いてみたら、その人も半年くらいかかったとのこと。彼女の場合は転職先から求められていたのでかなり督促を出して「こういう内容書いて」とまで指示したという。やれやれ…。

まぁマネージャー陣は全員こういうことにうとく、改善する気もないというのはわかっていたので、もう何も言う気はありません。辞めて正解、それだけです。辞めた後までいちいち督促せねばならずしかも他の企業に迷惑かけるとわ、さすがにガクッとした。

 

スタートアップなんかだとその辺のプロセスや体制がまだ整ってないこともあるかもしれないけど、ある程度の年数稼働している企業で、会社としての体裁を保とうとしているかどうかというのは大事なことですね。

 

ちなみに上司、人事、社長、全員ドイツ人です。社長は比較的まともなのですが、それ以外は人事プロセスや問題対応等々とにかくlazyな人たちでした。日本人駐在員もいましたが数名だしドイツ人ばかりの職場では弱い立場でしかなかった。

一応ね、日本では大企業に当たる会社ですがドイツではただの中小企業。そしてlazyなドイツ人マネージャー達が日本人のことなぞケアすることはない。日本人トップはとにかく日本HQにいい顔して事を荒立てずに日本に帰ることしか考えていないし日本HQには適当にいい感じに報告していた模様。さらに悪いことに、日本側もドイツオフィスをあまりケアしていないようだった。なぜなら欧州のマーケットが成熟しておりアジアほどの成長率がないため、あまり目立たないか優先度が低くされがちなのだ。

そしてこれは他の日系企業に勤める友人達に聞いたので信憑性が高い、日系企業にたまにありがちなこと。日系企業、とりわけ100人〜50人以下の小規模オフィスだと、ドイツ企業で働けないから日系(もしくはドイツ以外の外資?)にやってくる人がいる、ということ。(※日本に興味があり日本語喋れる人だとそういう可能性は低い。)こういう人を採用すると後が大変。最初は大人しく真面目に働いてるかもしれないが、正社員採用になり自分の確固たるスペースを確保した後はそのうちlazyになったり、問題があればだいたい日本のせいにするか、要領悪いくせに自分は悪くないといって高評価を要求する(今のやる気ない同僚もこのケース)。まぁ、めんどくさいです。

こういうのは怪しいと思ったら即刻退職させるのがいい。なぜならドイツは社員リストラが難しい。1年とかならまだしも数年働くとますます難しく、正当な理由がないと逆に訴えられることもある。証拠や証人確保は超重要である。

 

だらだら書きましたが、要は、前職場はドイツと日本の悪いところをうまくミックスされてしまってたどうしようもない職場でしたってこと。

日系企業でも日本人ばかりで日本の職場の悪い文化を引き継いでるところもあれば、ドイツ人とのミックス環境で、こういう日独の悪いことが出てしまっている職場もありますよ、ってのがこの記事のテーマです。

 

皆様、よい職場が見つかることを祈って。

 

eod

 

※ひとつ補足を書いておくと、日系企業でも100人以上の規模、製造業・化学系・工場が欧州にあり知識・技術ベースの部門を持つ企業になると状況は変わってきます。なぜなら、1.技術がものをいうので高等教育を受けたまともな人が増える。2.社会的か業界的に名前が知られているので良いイメージを大事にする。3.顧客も製品ライバルも欧州で、良い技術者を採用するためには会社としての体裁が整ってないといけない。なのでそういうところは比較的まともだったりする。逆にドイツ企業に入ったはいいけど中小でこの辺がなぁなぁとしてたりすると、それもそれでどうかということ。